プロットのやりとりをして半年後、第1稿が上がってきました。
初めて本を読んだ時には、すでに頭の中で浦島太郎や
桃太郎たちが動き回り、場面ごとの情景が浮かんでいました。
この感覚…私は大好きです。
漠然とした絵が自分の頭の中で、何枚も何枚も絵本のようにめくられていく。
1枚1枚の絵はまだ繋がっていません。所々暗闇があります。
この暗闇の部分に色付けしていく作業が始まるかと思うと
ワクワクし心がソワソワと踊り始める感じなんです。
しかしながら、浮足立っててはいけない!
冷静且つ客観的に…と自分に言い聞かせ、何度も脚本を読み返しました。
実際、団員の顔を思い浮かべながら…ちびっ子達の事を考え、中堅メンバーの事、
キャスティングの事を考え、更にはセットを組まずひな壇が有りっぱなしのステージに於いて
如何に各場面の情景を表現するか。
とりあえず、幾つかの見通しを私の中で立てて、大谷さんとの打ち合わせを重ね、幾度となく変更。
待つ…第2稿…待つ…第3稿…やっと、決定稿!
そして、作曲家・小六先生の元へ脚本が渡る。
作曲をお願いするまでに大谷さんと出会ってからすでに1年半が過ぎていました。
③へ続く